愛の詩





しあわせな空の詩


目を開けたよ。

空が青いのが見える。

あ、キミが見えた。

すごいね、ぼくは、見ることができるんだ。

風の音が聞こえる。

あ、キミの声が聞こえた。

びっくりだ、ぼくは、聞くことができる。

みどりのしばふが、さわさわゆらぐ。

あ、キミの手が触れた。

すばらしい、ぼくは、感じることもできるんだ。

しあわせだ、しあわせだ。
ここにいて、ここにいて、とても。
空と居て、風と居て、しばふと居て、キミと居て。

なにもない、丈夫なからだもない。強いこころもない。
でも、しあわせだ。こんなに今を、感じられるから……





「ほのかな愛情 故郷のヒトへ」


いつの日か 君のその 瞳を見つめてた

かなしみも くるしみも 君の笑顔でいやされた

あいしてる 気付いたよ

素直になれないけど

そばにいる それだけで 本当に幸せになれた

出会いと別れの旅

ちょっぴりさみしいけど 涙こぼさないで

いつか きっと

迎えに来よう 待っていてくれる?

君の笑顔はずっとぼくの胸の中にある

どんなにつらくても きっと がんばるから

がんばれるから 見守ってて欲しい

君の心のぬくもりを 思い出して

今 ……




恋人に捧げる

淡い期待を胸に抱いて
いつもどうしてか すれちがう
貴女のことを想います
不安なのはどうして 貴女を信じていないはずはないのに
愛しい君よ 麗しい私の姫君よ
私が冬の夜空の混沌ならば 貴女は夜空を照らす月影
私はどんな闇よりも深くなろう 貴女はどんな光よりも美しい


恋人を想う詩

この真冬の空の下
私の心は氷の中に 埋もれて
あぁ、春の風が吹けば
どんなに頑固な梅のつぼみさえ 花開くというのに
目覚めない、目覚めない この虚しさから目覚めない
この深い闇の中
私の心は かすんで 隠れて
あぁ、朝の光が差し込めば
どんなに暗い夜さえも 光を受け入れるというのに
ささない 光は射さない この悲しみに光は射さない

貴女という風が吹けば どんなに寒い冬よりも かたくなな
貴女という光が射せば どんなに深い闇よりも 暗くかすんだ
私の心は貴女だけになびくというのに。
春の日差しよりもあたたかく、微笑むことができるのに。

逢いたい、貴女に逢いたい。


幼き部下に捧げる

根拠のない痛みを できることなら手渡して
紅の瞳に映る 確信さえない過去
さぁ 手を伸ばして 鋭すぎて傷ついてもいい
揺れる黒髪 闇に惑うキミの
ぼくは太陽にはなれないけれど
キミを包む夕暮れの 穏やかな雲になるから
キミを守りたい



人形師の詠

遠く 深く 僅かな光射す森の中
古今の風 交わるところ
愛も憂いも 届かぬ想いも
優しく包む 霧がかかって
そこで私は詠った 声を限りに
貴女を呼んだ 愛という詩で

私の声は届かなかった
小さな精霊の貴女には
私の声は遠すぎて

けれど貴女は私を呼んだ
ああ 微かに それは消入りそうな声で
貴女の声は届かなかった

あぁしっとりと降る雨に
何もかもが溶けて流れるように
風よ雨よ、言霊よ、私の思いを優しく溶かして
どうか優しいあの人のもとへ


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